お母さんの心に、まず〝ひと休み〟を
~自分を主語に話していい、心ほぐれる1時間~
2025年6月7日、
大阪府泉大津市の放課後等デイサービス
運動学習支援教室 みらいずジュニア様の保護者会にて
SST(ソーシャルスキルトレーニング)
をテーマにしたミニ講座とおはなし会
を専務理事の今川が担当させていただきました。
SSTをテーマに——というリクエストをいただいた時、
いちばん最初に浮かんだのは
「専門用語を使わない講座にしよう」
ということでした。
日々忙しい親御さんたちが、家庭でSSTをそのまま再現するのは、やっぱりかなり難しい。
でも、放課後等デイサービスなどでお子さんがどんな関わりを受けているのか、
その「背景にある考え方」や「視点」を知っておくだけでも、見え方が変わってくる。
だからこそ今回は、できるだけ日常に近い言葉で、
SSTの入り口をお伝えできたらと内容を組み立てました。
当日の様子

当日は、まず講師である今川と代表理事の神野が自己紹介をし、
続いて参加者の皆さんにも簡単な自己紹介を…と思っていたのですが、
ひとりひとりのお話からあふれる言葉は、
「自己紹介」の枠を超えて
まるで堰を切ったかのように
ひとりずつたくさん語っていただきました。
子育ての葛藤や不安、なかなか人に言えなかった悩みや思い。
それぞれが口にする言葉に、周りのお母さんたちが自然とうなずく——
そんなやり取りが何度も起こり、
気づけば冒頭だけで15分が過ぎていました。

SSTミニ講座では、
・SSTは「社会の中で心地よく生きる力」を育てるもの
・子どもの行動の“奥”にある気持ちに目を向ける視点(ABA的アプローチ)
・本人のわかりやすさを大切にした環境調整(TEACCH的アプローチ)
・将来を見すえた逆算と、日々のスモールステップの積み上げ、両方が大事
といった内容を、スライドを用いながらお話ししました。
講座の中でもお伝えしましたが、私は
「必ずしも家庭でSSTを実践する必要はない」
という考えです。
なぜなら、親御さんは日々いろいろなことを既に頑張っているから。
そんな親御さんたち家庭でも息を抜かずにトレーニングを頑張りましょう!
などとはとても言えません。
でも、ざっくりとでもSSTがどういうものかを理解し、
今のわが子にとってベストなトレーニングを
放デイの現場でやってもらう――放デイの先生と
家庭での様子を共有することで、
きっと良い形でお子さんを育むことができますよ、
ということをお伝えする20分間でした。

その後のフリートークの座談会タイムでは、
“お母さんたちが安心して、自分のことを話せる時間になるように”
ということを意識しつつ、
SSTについての解説を聞いてみての感想、
常日頃思っていること……
思い思いに語っていただき、
あっという間にお時間となりました。
参加者のご感想

経験をふまえてのお話や、他のお母さん方のお話、共感できる内容がたくさんあり、心強く感じました。
これからも日々、いろいろ悩むこともありそうですが、頑張れそうな気がします。



いろいろな方のお話を伺うことができて、いい経験になりました。
思っていることも一緒なんだと思うことができ、心が軽くなりました。



他の方の悩みを聞けて、参考になりました。
正解がないと言ってもらえて安心しました。



同じように悩んでいる方のお話が聞けてよかったです。
積み上げと逆算が大事なんですね。
悩み過ぎない程度に考えていきたいと思います。
ご感想を寄せていただき、ありがとうございました。
親として、子どもに向き合う毎日は、常に“どうすればいいのか”という問いの連続です。
そして時に、その問いの重さに、自分を責めてしまうこともある。
だからこそ私は、「親が安心して、自分のことを話してもいい時間」がもっと増えてほしい。
今回のような会が、そのひとつになれていたなら、ほんとうにうれしく思います。
次回は10月、そして2026年1月にも開催予定です。
またあの場所に、お母さんたちの声が響く時間をつくっていけたらと思っています。
出前講座やおはなし会、承ります。
一般社団法人日本子育てNPO支援協会の代表理事神野と専務理事今川は、
発達障害支援事業の一環として、出張セミナーや講座を随時承っています。
・保護者対象のおはなし会
・発達障害者(児)支援施設の職員様向けの勉強会
など、ご要望に応じて内容を組み立て、ご提供いたします。
お問い合わせはメールでお願いしております。
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